秋になると流通し始める「柿」ですが、柿の最盛期は10月〜11月が最もおいしい季節とされています。
好きなフルーツに柿を挙げる方は少ないと思いますが…柿はビタミンCも豊富で栄養価も高く、料理にだって使える万能なフルーツなんです!!
柿の品種は1000種を超えるというほど豊富に存在し、主に渋柿と甘柿に分けられます。
皆さん、渋柿ってご存知ですか?
渋柿は、オレンジ色に熟しても固いときにはまだ渋(タンニン)が残っている柿を言い、そのまま食べることはできませんので、生食するには収穫後『渋抜き』が必要になります。
渋柿の代表的な品種は、刀根早生柿、紀の川柿などが多くの品種があり、渋抜きをしないものは、昔から干し柿にされて食されたりしています。
渋抜きの方法にはいくつものやり方があるので、どの方法で渋抜きをしようか迷ってしまうこともあるかと思います。
ということで、これから渋柿の渋抜きをしようという方に向けて、おすすめの渋抜き方をいくつかご紹介したいと思います。
では初めに紹介したいのが、「ドライアイス」を使って渋抜きをする方法です。
ドライアイスを使って渋抜きをする方法は、一般的に業者さんでも使われている手法で炭酸ガスを使って渋抜きをしています。
ご家庭ではドライアイスを使うことで同じように作用させることができます。
ドライアイスはスーパーなどでは一般的には販売されておらず、どこででも購入するということは難しいと思います。
なぜなら、ドライアイスを保存するにはマイナス80℃という環境が必要になり、家庭の冷凍庫がマイナス20℃前後ということを考えると保存もできないため、あまり販売もされていないというのが現状です。
入手するためには、ネット通販で探してみるか、スーパーなどに貰えるか聞いてみるのが早いと思います。
ではなぜ、ドライアイスで渋抜きができるのでしょうか?
簡単に解説しますと、渋柿に含まれる渋(タンニン)は水溶性で、酸欠状態になると不溶性に変化します。
不溶性になった渋(タンニン)は、渋が感じられなくなり、逆に甘みを感じることができるように変化するのです!
※ドライアイスは素手では触ると危険ですので、厚手のビニール手袋などを使って扱うようにしてください。
※渋柿は綺麗な状態で使ってください。
①ビニール袋を何枚か重ねて、中に新聞紙敷き詰め柿を入れます。
②ドライアイスを新聞紙に包み柿の上に載せます。
③ビニール袋内の空気を抜き、しっかり結ぶか、輪ゴムなどでガスが漏れないよう留めます。
④数日放置すれば出来上がりです。
やり方は簡単ですが、ドライアイスの扱いには注意して行ってくださいね!!
次にご紹介したいのが、「焼酎」を使った渋抜き方法です。
焼酎を使って渋抜きをする場合に気をつけてほしい点が、焼酎のアルコール度数です。
種類によってアルコール度数が違う焼酎ですが、渋抜きをするのに最適なものは、アルコール度数が「35%」以上の焼酎です。
最近では渋抜き専用の焼酎というものも販売されていますので、分かりづらい方はそちらを購入して使うと間違いないと思います。
※渋柿は綺麗な状態で使ってください。
①焼酎をお皿やボウルに入れて、渋柿のヘの方をまず焼酎にゆっくり浸けます。
②渋柿全体も焼酎にくぐらせてビニール袋に入れていきます。
③残っている焼酎を上から振りかけ、ビニール袋内の空気を抜き結ぶか輪ゴムなどでしっかりと留めます。
④暖かい場所で4日〜5日放置すれば出来上がりです。
4日5日経っても渋が抜けない場合は、もう少し置く日にちを伸ばして置いてみてくださいね。
最後にご紹介したいのが、「お湯」を使った渋抜きの方法です。
お湯を使う方法は、昔から使われている手法で「湯ざわし」と言われていますが、簡単にできる分、なかなか上手に渋抜きができないということも言われています。
お湯の温度調整が渋抜きに関係していますので、高すぎても低すぎてもうまくは出来ません。
※渋柿は綺麗な状態で使ってください。
①40℃のお湯を準備します。
②渋柿をラップなどで包み、お湯の中に入れて12時間〜24時間放置するだけです。
以上のように、手順としては非常に簡単です。
しかし、前述した通り温度調節が難しく、温度が高いと渋が抜けなかったりと上手く出来ない事が多々あります。
いかがでしたでしょうか。
ドライアイスを使う場合はネットなどで購入し扱いに注意して渋抜きしてくださいね。
焼酎で渋抜きする場合には、アルコール度数35%以上のものを使ってください。
お湯の場合は、準備が簡単な分、温度調節が難しいです。
お湯の温度は40℃にして、出来上がり水っぽくならないようラップで包んでからお湯に浸けるといいですよ!
渋柿の渋抜き方法は上記以外にもいくつかあります。
色々なやり方で渋抜きをやってみて、食べ比べてみるのもいいと思いますよ〜。