夏が終わりに近づき、一気に秋めいてきたこの頃、
朝晩は温かい飲み物が恋しい季節になりましたね。
温かい飲み物といえば、いろいろありますが、私は緑茶が大好きです。
味と香りで気持ちがほっこりしますよね。
ところで最近、「鉄瓶でお茶を入れると美味しい」、との噂を耳にしました!
鉄の調理器具って、鉄臭い、さびやすい、といったイメージがあるのですが、
本当にお茶が美味しくなるのでしょうか??
長年、貧血症である私、鉄瓶のお茶が鉄分の補給になるのかどうか、も気になります。
今回は、鉄瓶でのお茶の入れ方、また鉄分補給になるのか、味はどうなのか、
調べてみました!
では、鉄瓶でのお茶を入れる手順をお伝えします。
①水を鉄瓶に入れたら火にかける。その後沸騰したら火を止めて、
冷ます。(吹きこぼれ防止のため、水の量は最高8分目までにする)
↓
②お湯150CCに対して、お茶の葉は3~5グラムの分量で、
急須に入れる。
↓
③湯飲みを触ったとき、じわ~っと温かい程度に冷ましたお湯を、
まず人数分の湯飲みに注ぐ。そのあとお湯を急須に入れ、30秒ほど待つ。
↓
④湯飲みに廻し注ぎし、最後の一滴(うまみが凝縮しています!)まで、
残さず注ぎきる。
水は水道水でも良いですが、硬度の低い、軟水のミネラルウォーターがおすすめです!
また、錆びやすい特徴を持つ鉄瓶を長く使うために、取り扱いは、
次のことに注意しましょう!
鉄瓶の内側に、錆を予防する酸化被膜を保つため、湯あか(水に含まれる
カルシウムなどの成分)をつけるためにも、※の作業を2~3回繰り返す。
鉄瓶の内側には、決して触らない(ふきんなどで拭かないで)!
使用後は、内側を完全に乾かす(余熱で自然乾燥しましょう)!
水を入れたまま放置しない(水温がさがってゆくとき、鉄は一番錆びやすいそうです)!
ちなみに、万が一、赤さびを飲んでしまっても、体には特に害がないようなのでご安心を!
鉄瓶で鉄分補給できるのかどうか、貧血でお悩みの方は興味あるところではないでしょうか?
できることなら、毎日の食事や飲み物で気軽に補給したいですよね!
鉄瓶でお湯を沸かすときにおこること、それは、「無機鉄」と呼ばれる、
鉄分の溶け出しです。
この、溶け出す無機鉄のうち、大部分が、体に吸収されやすい「二価鉄」
というものだそうです。
一方、お茶の葉には「タンニン」と呼ばれる、渋み成分が含まれており、
これが鉄の吸収を阻害すると言われています。。
昔は、鉄分の吸収をタンニンが阻害する、という理由から、
病院で処方される鉄分の錠剤をお茶で服用しないように、との注意があったようです。
しかし現在では、その影響力はわずかなもの、というふうに見直されているそう。
なので、タンニンのことは、あまり気にしなくてもよいかもしれません。
鉄瓶で入れたお茶は、まめに飲み続けていれば、体にとって吸収しやすい鉄分の補助、
にはなるのかもしれません。
ここまでの話で、鉄瓶で沸かしたお湯には、「鉄」が溶け込むことがわかりました。
お湯に鉄が溶けこんだら、水はどうなると思いますか?
いわゆる、「鉄の味」が、口いっぱいに広がりそうな気が・・。
実は、溶け出した鉄分が、水道水の塩素臭などの不純物を取り除いてくれるので、
鉄臭くなるどころか、お湯の味がまろやかになるそうです!
そして鉄分を含んだお湯でお茶を入れると、お茶のタンニン(渋み成分でしたね)
と鉄が結び付き、渋みが中和されます。
以上の理由から、鉄瓶でお茶を入れると、予想に反してお茶は甘く、
まろやかな味わいになるんです!
いかがでしたか?
鉄瓶って、意外なパワーを秘めているんですね!
私も、鉄瓶が欲しくなってきました!
今まで以上に美味しく、お茶を楽しみたいと思います。