日頃、なんとなく使っているアイロンですが、
スチーム機能は使っていますか?
スチームとドライって、
どう違って、どんな時にどっちを使えばいいのか、
実はあまりよくわかってないものですよね。
正しいかけ方をマスターすれば、
アイロンをもっと有効に使え、
衣類をもっと心地よく、
キレイに着られること間違いなし!
というわけで、
今回は、
アイロンのスチームとドライの違いや、
使い方についてご紹介します。
正しいアイロンのかけ方を、
マスターしちゃいましょう!
まず、アイロンのスチームとドライは、
何が違うのでしょうか。
スチーム機能とは、その名の通り、アイロンからスチーム、
つまり蒸気が出る仕組みで、
熱と力を加える道具のアイロンに、
水の力をプラスすることができるわけです。
スチーム機能を使うと、高温の蒸気を噴射することで、
衣類の繊維の分子間に水分を届けることで、
形を整えやすくしてくれます。
そして、そのスチーム機能を使わない場合が、
「ドライアイロン」です。
市販の家庭向けのアイロンには、
水を入れるタンクがある「スチーム機能」が付いた物が多く、
ドライ機能だけのアイロンは
あまり見かけない程になりました。
どちらにも対応できるものの方が便利ですものね。
ドライアイロンの場合にも、
霧吹きを使って衣類に水をかけてから当てることもでき、
この方法でも、水の力をプラスして、
アイロンを当てることができます。
次は、「スチームとドライの選び方」ですが、
簡単に言葉で表すと、「ふんわり仕上げ」はスチーム、
「ピシッと仕上げ」はドライ、ということになりますが、
自分がそうしたいからではなくて、
繊維の質と用途によって使い分けます。
まず、スチームアイロンが適している場合は、
次のようなときです。
①セーターなどのウールやニット素材のふわふわしたものは、
直接アイロンを押しあてるのではなく、浮かせるようにして、
アイロンから出るスチームを当て、蒸気の力でしわを伸ばします。
《ウールなど動物の毛は、水分を吸収しにくいため、
細かい粒子のスチームを当てることで、
繊維の奥まで水分を届け、しわやよりを取りやすくなります。》
②綿素材でも薄手のものには、
スチームアイロンの方が向いています。
③スカートやズボンの折り目付けには、
スチームアイロンの出番です。
スーツや制服などのボトムの折り目が取れてきたな、
と思ったら、昔は「寝押し」でしたが、
今はスチームアイロンがあります!
次に、ドライアイロンが特に適している場合は
次のようなときです。
①綿・麻素材のものは、
ドライアイロンを当てるのが適しています。
《綿・麻の繊維は、水分をとてもよく吸収するので、
水の助けが必要な時は、霧吹きを使って、
スチームよりも大きな水滴をかけるのがむしろ適していて、
しわを取りたい時など、先にたっぷり霧吹きをしてから、
高温のドライアイロンをかけていく方が早いです。》
②Yシャツやカッターシャツは、
綿やポリエステル合繊のものが多く、
ドライが基本と覚えておきましょう。
③その他、湿気に弱い性質のものも、ドライが基本なので、
皮革製品や化繊はドライと覚えましょう。
絹やレーヨンのものは、水によって染みができやすいので、
当て布をしてドライでかけましょう。
上手にアイロンがけができれば、
アイロンがけ自体の面倒な感じも軽減され、
便利に使えるようにもなります。
スチームとドライのかけ方のコツをつかんで、
アイロン上手になりましょう!
それぞれの例を挙げて、解説していきます。
「スチーム」をかけたいものの代表として、
セーターとスーツのしわ伸ばしを例に、
かけ方のコツをご紹介します。
まず、セーターの場合は、
ハンガーにかけると伸びてしまいますから、
アイロン台などに平らに置き、
そこで形を整えておきます。
そして、しわが気になる箇所に、
「スチーム」にしたアイロンを近づけ、
1㎝程浮かして、蒸気を吹きかけます。
アイロンをゆっくり動かして、
じっくり蒸気がかかるようにしましょう。
※セーターなどの毛の繊維は、
アイロンを直に押し当ててしまうと、
表面がつぶれてしまうので、必ず浮かせて使いましょう。
そのあと、上から手で軽くポンポンと押して整えます。
※このとき、伸びてしまうので、引っ張らないで!
もし、まだしわが取れてなければ、2~3回繰り返します。
※そして、終わった後は、
良く冷ましてから畳むのがポイントです!
次に、スーツの場合ですが、まずハンガーに掛け、
形をしっかり整えます。
そして、しわが気になるところなどに、
「スチーム」にしたアイロンを近づけて
蒸気をかけていきますが、やはりスーツの場合も、
直接押しあてるのではなく、アイロンは浮かせて、
蒸気だけをじっくりとかけていきます。
このとき、100円ショップでも手に入る、
アイロン用ミトンがあると、裏から生地に当てて使うと、
とっても便利ですよ!
※しわが伸びたら、収納する場合には、
しっかり冷ましてからにしましょう。
「ドライ」をかけたいものの代表として、
綿やポリエステル素材のシャツのアイロンがけを例に、
いくつかコツをご紹介します。
シャツのアイロンがけは、
まず襟・袖口の小さなパーツを先に、
そのあとで袖・身頃の大きなパーツへ、
という順番でかけていきます。
※「小さな面から、大きな面へ」という順番で当てれば、
途中で大きな面に余計なしわを作らず、二度手間を防げます。
①襟は、裏→表の順番に、縫い目から内側へ、
そして、両端から中心へ向かって当てて行きます。
※細かい部分には、
アイロンの先の尖ったところを利用して、
当てていきましょう。
②そのまま次に、襟の下の台襟の部分と肩にいき、
形を整えて台に置いたら、
アイロンを持たない方の手で押さえ、
縫い目を中心にして当てていきます。
※ドライをかける時には、アイロン台などの上で、
当てたい部分の形を整えてから、当てていくようにするのが、
キレイに速く仕上げるポイントです。
③袖口も、広げて裏→表の順番に、
縫い目から内側へ当てていきます。
④続けて、左右の袖を当てます。
肩の線を整え、脇を合わせたら、
自然と袖の形が決まってくるので、
袖口を持って真っすぐ伸ばし、
まず台の上で形を整えます。
その形を崩さないように、
袖口を持って伸ばしながら、
袖の面にアイロンを滑らせて当てていきます。
袖口付近には、ダーツがあるので、
その辺りになったらアイロンを浮かして、
先の方を使ったりしながら当てましょう。
⑤もうここまできたら、残すは、身頃だけですね!
広い面なので、アイロンの面全体を使って、
押しながら当てて行きましょう。
※そして、終わった後、すぐに畳まず、
しばらくハンガーにかけて冷ましておくのが、
しわを作らないポイントです。
スチームもドライも、かけた後は、良く冷まして、
熱が取れてから収納するのも大切なポイントですね。
せっかく上手にアイロンがけしたのに、
努力が水の泡になってしまわないように、気をつけましょう。
アイロンにはスチーム機能が付いているものが多いですが、
使っていない人はもったいないかも!?
スチームとドライを上手く使い分けられると、
とても便利です!
それに、
もっとアイロンがけが好きになれるかもしれませんね。
今回は、アイロンのスチームとドライの違いや、
どんな風に使い分けるのか、
また、その時のアイロンの使い方を、例を挙げて、
コツを解説しながらご紹介していきました。
スチーム機能は、「蒸気をかける」という使い方があり、
アイロンはギュウッと押しあてるだけではないということに、
私は目から鱗です。
そんな我が家も、今日からは文明開化です!
きっとこれからは、アイロンが、
もっと強い味方になりますね。