意外と知られていないけど、意外な穴場!?の神社を紹介します。
“宇美八幡宮”という神社をご存知でしょうか?
福岡県粕屋郡宇美町にある神社です。
1500年以上前に神功皇后が応神天皇をこの地でご出産された(“宇美”の地名は“産み”からきている)ことから、安産、育児にご利益があるとされ、九州各地から、多くの方が、安産祈願やお礼参り(初宮参り)に参拝されます。
この“宇美八幡宮”、初詣を参拝するのも意外な“穴場”な神社なのです。
どんなところが、“穴場”なのかを紹介します。
混雑状況、一月三祭り、参拝時間なども紹介します。
中はそんなに広くない神社なのですが、見所いっぱい(まるでテーマパーク!!)の宇美八幡宮の魅力の数々を紹介します。
宇美八幡宮で初詣、混雑状況を紹介
宇美八幡宮の毎年参拝している私がいうのもなんですが、福岡の他の大きな神社に比べれば(大宰府天満宮、宮地嶽神社、櫛田神社)に比べれば、かなり混雑が少ないです。
駐車場も3、4ヶ所あり(駐車場はどこも無料!!)どこも歩いて5分ぐらいです。
電車の最寄の駅はJR宇美駅。
歩いて10分くらい。バス停は宇美八幡前で宇美八幡宮のまん前です。
交通の便もめちゃくちゃいいです。
入り口から本殿まで距離も短く(500mぐらい)、境内の中もさほど広くなく(でも見所いっぱい!!)本殿にお参りしたら、すぐ帰れる・・・
この宇美八幡宮、混雑が少ないのは、たとえは悪いですが“回転率のいいラーメン屋”みたいだからといえます。
なので、私もこの宇美八幡宮に毎年元旦の午前に参拝します。
2017年元旦、陽も差し始め、寒さもいくらかやわらぎはじめた午前10時ごろ、宇美八幡宮へ到着。鳥居から本殿まで長い列(この時期はどこの神社でも見かける光景)ができていたが、その列が止まることが少なく、少しずつ進んでいきます。
鳥居をくぐり、神門を抜けて、境内に入ると樹齢2千年と推定される老木が生い茂り、凜とした雰囲気に包まれます。
そのまま参道をすすんで、本殿に入り、お参り。
ここで本殿の中で神主さんが祈祷するスペースが他の神社に比べて、かなり近いのに気づきます。
さえぎるものは、何ひとつなく、オープンなつくりのスペースです。
ここ宇美八幡宮では神主さんが参拝客に安産祈願などの祈祷している様子を間近で見ることができます。
2千年を超える老木に囲まれて、太古から続くであろう祈祷の様子を間近で見ていると、まるで自分が遠い昔にタイムスリップしたかのように感じます。
お参りが終わり、おみくじをひいて、他の神社ならここで腹ごしらえで出店に直行!!なのですが、宇美八幡宮ではそれはもったいない!!です。
本殿以外のところへ行きましょう。
ここからが見所満載なのです!!
衣掛の森
どちらも素晴らしい老木で宇美八幡宮のシンボルです。
ちなみに、どちらも「森」と名づけられますが、木一本です。
ただし写真を見てもらえればわかりますが、大きな老木で木一本でも「森」のようです。
「湯蓋の森」は本殿に向かって左側、「衣掛の森」は本殿の右側にあります。
圧倒的なスケールで見る者をひきつけます。
子安の木
えんじゅという種類の木です。
前の2木と比べれば、かなり小さく細い、かわいらしい木ですが、かなり歴史的価値の高い木です。
神功皇后が出産の時に、この木に取りすがり応神天皇をご出産されました。
それ以来、皇室では「宇美宮のえんじゅ」として皇后、皇女に安産の薬として、飲み継がれてきました。本殿の左隣のおみくじ売り場、お札売り場の近くに生えてます。
ほこらの木(仮称)
こちらは番外編。
もなき木です。多分、宇美八幡宮でネットで検索しても、この木は出てこないでしょうが、面白い木なので紹介します。神
社の右端にぽつんと生えている大木です。
名前が私が勝手につけました(笑)この木も下にある大きなくぼみは、大人二人分は入れるスペースがあり、雨、風降っても、このくぼみに入れば、雨、風は防げると思います。
参拝客にも人気があり、このくぼみに入って、記念撮影する人が結構います。
子安の石
境内の置くの「湯方社」の右隣に石垣があり、こぶし位の石が山ほど積まれています。
安産祈願を終えた妊婦がここの石を持ち帰り、めでたく出産した時には別の新しい石に子供の名を書いて、成長を願って、この石垣に持って行き、安産御礼(初宮詣)のお祈願にて、お祓いのあとに預かった石と一緒に、お納めする信仰があります。
この信仰を「子安の石」信仰といいます。
私にも子供が二人います。
この子らが生まれる前、安産祈願を願って、ここの石を持って帰りました。
その二人の子供も大きくなり、10歳と6歳になりましたが、その時の石二つは、今だに我が家の和室のタンスの上に置いてあります(笑)
私は信仰無視な、かなりバチあたりな人間なのですが、子供たちは、健やかに成長しています。
こんな横着な私にもご利益を与えてくれる、ありがたい神様です。
胞衣ヶ浦(えながうら)
お参りも終わり、おみくじも引いて、境内もひととおりまわりました。
境内の奥に裏口みたいな鳥居を発見!ここから帰ることとします。
鳥居を出て、歩いていくと、遠くの小高い丘に鳥居が見えてきた!!あそこに行ってみよう!!
歩くこと5分。川(宇美川)を渡り、小高い丘を登っていくと小さな祠(ほこら)を発見しました!!
ここが「奥宮・胞衣ヶ浦」です。
この小さな祠は神殿であり、皇子(応神天皇)の御胞衣をおさめたと伝えられています。
御胞衣とはへその緒や胎盤のかけらのことをいいます。
それらを箱にいれて保管されて、神としてあがめられて来ました。
私も長年宇美八幡宮に参拝して来ましたが、この奥宮はじめて気づきました。でも、帰るとき、駐車場にある地図を見てみると・・・・
胞衣ヶ浦のことがのってありました。地図はよく見なければいけませんね。
境内の中を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?見所いっぱいでしょう!!
境内の中はそんなに広くないので10分~15分ぐらいでまわれます。他にも見所があるのですが、それは現地にいってからのお楽しみ!!
ぜひ宇美八幡宮におこしください!!
宇美八幡宮の1月三祭りを紹介
~祭りに参加して一年の計を確かなものに!!~
宇美八幡宮では正月期間に三つの祭りが催されます。
1月1日 歳旦祭
新年を祝い、皇室の繁栄、国家安泰、家内安全、一年間の大神様のご加護をお祈りするお祭りです。
1月3日 恵比須祭
境内末社「恵比須社」にて今年の一年の商売繁盛をお祈りします。
1月5日 御誕生大祭
主祭神「応神天皇」の御誕生をお祝い申し上げ、八幡大神様の御神慮確かめる大祭りです。
主祭神応神天皇は別名「八幡大神」といわれています。
八幡大神は全国に約4000社ある「八幡宮」の主神であります。
つ・ま・り
全国にいーぱいいーぱいある「八幡宮」(宇佐神宮しかり石清水八幡宮しかり鶴岡八幡宮しかり)は、この宇美八幡宮に応神天皇がお生まれにならなければ、なかったのかもしれないのです。
宇美八幡宮は八幡宮のふるさと、原点、ルーツオブルーツといえます。
宇美八幡宮の参拝時間
神社のかたに聞きますと、「神社には参拝時間というのは決まっていないが、お守りやお札を売る店や飲食店、出店の営業時間が
9時~17時ぐらい
なので、その時間に来ていただければ飲食や買い物ができるので、便利です」
と言われました。正月期間中は夜中でも、ライトが照らされているので、お参りが可能です。
ここで、宇美八幡宮にある三つスィートのお店を紹介します。(甘党のかた、必見です!!)
宇美八幡茶屋
老舗中の老舗。創業は昭和40年代、宇美八幡宮の参拝者に愛され続けています。
名物「子安餅」は餅生地がとても柔らかく、もちもちしていて、あんこは十勝産の国産の大豆だけを使用し、その風味を損なわないように吟味した砂糖と塩だけを丹念に練り上げ、口に入れたとたんに、とろけるようです。その素朴な味は子供から大人まで好まれ、遠くから、この饅頭を買いにこられるお客さんがいるとのこと。俳優でタレントの伊東四郎さんが、子安餅ファンで店内には、直筆の感謝状の手紙がかざってあります。ちなみにこの餅一個120円です。
・電話番号 092-932-6824
・営業時間 9時~16時
・ 定休日 毎週金曜日 (不定期に木曜日休みがあり、連絡の必要有)
筑前菓匠 季のせ
宇美八幡茶屋が昔からある老舗に対して、こちら「季のせ」は、創業平成10年代。店内はおしゃれなつくりで、メニューもいっぱい。モダンな和菓子屋さんです。店内には若い女性客が多く見られます。
・いちご大福 一個210円 ・ジャクダニエル羊羹
・モンブラン大福 ・桜餅一個160円
・うぐいす餅 一個160円 etc・・・・・
・住所 福岡県粕屋郡宇美町1丁目1番24号
・電話番号 092-410-3824
・営業時間 9時~18時
・定休日 なし
鯛笑 宇美八幡宮店
「宇美八幡茶屋」と「季のせ」とこの「鯛笑」三件とも隣り合っておりまして、小さい神社ながら、スウィート店がこんなに多いのは参拝客が安産祈願のママさんが多いからかなあと勝手に想像します。
あんこは、黒あん、白あん、カスタード、スウィートポテトの4種類。
サイズは二種類あり親サイズは170円、子サイズは130円です。
“子もち鯛”というセットメニューがあり、親鯛と子鯛二つで300円!!
ん?ちょと待ってください。これ、親サイズのたい焼き、子サイズのたい焼き、両方、単品で買ったとしても合わせて300円。セットメニューにする意味があるのか?なぞのセットメニューです。
・電話番号 092ー410-3824
・営業時間 9時~18時
・定休日 なし
まとめ
意外な穴場!?宇美八幡宮紹介はいかがだったでしょうか?見所満載だったでしょう!!
この宇美八幡宮は祭りも多く、1月の三祭り以外でも
子安大祭(4月中旬の2日間),放生会大祭(10月15日、16日)
毎月5日に催される月次祭など祭りも多彩です。
御誕生祭と子安大祭と放生会大祭は“宇美八幡宮三大祭り”といわれ、この三祭りのときは福岡県無形民俗文化財指定の“宇美神楽”が境内の絵馬殿(神楽殿)にて無料で見れますので、ぜひ、見に来てください。
宇美八幡宮は混雑が少なく、太宰府天満宮から近く(距離でいえば6~7km)
交通の便もいいため、福岡の神社三社参りをされるとき、この宇美八幡宮を間に挟めば、比較的にスームーズに三社をまわれるのではないのでしょうか。(他の有名どころの神社、宮地嶽神社、大宰府天満宮、櫛田神社、宗像大社は距離的にも遠く、混雑するため、これらの神社で三社参りしようものなら、それこそ一日かかってしまいます!!)
最後に宇美八幡宮の初詣の私の思い出話を、ここに書きたいと思います。
私の祖母の家が宇美町の炭焼というところにありまして、子供時代、正月の2日か3日には遊びにいってました。実はいうと、子供時代、祖母の家に遊びに行ってたときには、宇美八幡宮で初詣に行ったことがなく、祖母の家で、祖母が作ったおせち料理などを食べたりしていました。おせち料理を食べ終わり、食後に饅頭やフルーツなどをいただいていました。
祖母は毎年元旦に宇美八幡宮初詣に行ってたらしく、食後の饅頭として宇美八幡の「子安餅」が出てました。そして、もうひとつ、ちょっと変わった饅頭が出てました。
“ひろみ饅頭”という饅頭です。
ただの紅白饅頭に“ひろみ”という文字がついている饅頭で、味も普通のこしあんの紅白饅頭だったのですが「なんで、女の名前がついてるんだろう?」と思いながら食べてました。
それから何年か経ち、大きくなって、友人にその思い出話を話してみたら、その饅頭の正体がわかりました。
ひろみは女の“ひろみ”ではなく郷ひろみの“ひろみ”だったのです。
郷ひろみは宇美町の隣の町須恵(すえ)町の出身で、郷ひろみの親類が須恵町の隣の町の志免(しめ)町で和菓子屋を開業したときに、郷ひろみの許可をえて、このひろみ饅頭を販売したらしいのです。
今回、宇美八幡宮を取材するついでに、ひろみ饅頭も探したのですが・・・・・・・・
残念ながら、見つかりませんでした。来年の初詣にいったときに、また探すことにします
それでは、みなさん、初詣を楽しまれてください!!!