お正月のおせちに入れる縁起物の一つ、「くわい」。
丸いのに、一つだけピッと角のような芽が出たかわいい形をしていて、
「芽がでる」→「出世する」という、おめでたい食べ物として使われていますね。
冬だけ出回るので、珍しい野菜の一つでもあります。
この頃は、小ぶりなものを素揚げにして、ビールのおつまみにして楽しむ人も!
そんなくわいを、保存して美味しく長もちさせられないかなということで、
くわいの保存の方法や保存期間、そして、選び方についても、
ご紹介していきたいと思います。
くわいも、他の食品のように、冷凍することができます。
くわいを冷凍保存するときには、よく洗って、皮むきとアク抜き
(水さらし&下茹で)の下処理をしたあと、空気をできるだけ入れないようにして、
冷凍用保存パックのような袋に入れて保存しておきましょう。
そうすると、凍ったままで、煮ものなどにすぐに使うことができますし、
傷みにくいですよ。
ただし、芽の部分が取れやすいので、気をつけてくださいね。
どんな食品でも、冷凍しても、いつまでもそのままの状態を保てるわけでは
ありませんよね。
保存の状態にもよりますが、冷凍の場合、保存期間は1~2か月と考えましょう。
冷蔵庫で保存する場合には、タッパーやボウルにいっぱいの水を入れて、
その中に浸して保存するといいですよ。
くわいは、レンコンのように、水耕栽培で作られる野菜ですから、乾燥に弱く、
水に浸かっている状態の方が長もちします。
そうはいっても、もっと省スペースで保存したい!
というときは、しっかり洗ったあと、
新聞紙やキッチンペーパーに包んでから、
全体をさらにビニール袋に入れ、乾燥を防ぐようにして、
野菜室など冷暗所に入れておきましょう。
冷蔵保存の場合には、1~2週間は保存できますよ。
また、美味しく長もちさせようと思ったら、選び方も大切ですよね。
スーパーなどで売られているくわいは、ほとんどが「青くわい」という種類で、
皮の表面が青っぽく光って見えますが、ここに艶があるものほど、
収穫してからの時間が短いといえます。
また、丸い部分を触って固いものや、芽の部分がピンっと伸びて
しっかりしているものほど、新鮮です。
購入する際は、そういったものを選ぶようにすると、より美味しく長持ちします。
くわいは、芋などと似ていて、炭水化物をたくさん含んでいます。
ビタミン類は、それほどありませんが、カリウムが多い野菜です。
カリウムは、体内のナトリウムを排出するのに必要なミネラルで、
不足しないようにしっかり摂ることで、高血圧予防になりますね。
また、腎臓の老廃物処理にも役立ち、筋肉の運動にも関係する、
大切な栄養素です。
しかし、くわいを冷凍保存すると、せっかくのその栄養素がどうなるのか、
ちょっと心配になりますよね。
一般に、食品加工業者でも、野菜を冷凍保存するとき、「ブランチング」といって、
さっと短時間で固めに茹でることで熱処理し、野菜が「内部から傷む」原因になる
酵素や細菌などを、壊したり働かなくさせる作業をします。
これは、家庭での冷凍保存でも同じで、くわいを冷凍する時にも、
「下茹で」がこのブランチングにあたりますので、先ほどご紹介した冷凍方法は、
とても理にかなっているわけですね。
また、冷凍する前のブランチングを行うと、野菜の中の水溶性のビタミンなどは、
ある程度まで失われてしまうのですが、くわいは、
もともとビタミン類をあまり含みませんので、冷凍前の下処理による加熱で、
栄養価が低くなってしまう心配はほとんどありません。
おせち作りに使われることが多く、12月になると流通する「くわい」。
出回る期間もとても短く限られていて、産地以外ではそれほどメジャーではない
野菜ですね。
しかし、「芽が出ている」ことから、縁起物として扱われるものですし、
ぜひ、この美味しさを味わっていただきたいと思い、
くわいを美味しく食べるための、保存期間や保存方法について、
また選び方についても、ご紹介いたしました。
今年は、くわいのお料理にもトライしてみませんか?
家族の運気が、上がるかもしれませんね。