柚子の皮のすりおろし方と利用の仕方は?保存はできるの?
冬になると、恋しくなる香りがあります。
そう、柚子の香り!
なんとも上品な柑橘の香りは、
心まで温かくしてくれる気がします。
そして、冬至には、柚子風呂に入る、という家庭も多いですよね。
そんな柚子を、料理に利用するときには、果汁も搾って使いますが、
皮に香りの成分があるので、すりおろしたり、
いろんな形に切ったりして、香りづけや飾りとしても使います。
そこで、今回は、柚子の皮のすりおろし方と利用の仕方や、
保存方法について、ご紹介していきます。
柚子の皮をすりおろす時のポイントは何かといいますと、
一番大切なのは「時間」です!
柚子をすりおろしてからの時間が香りに関係しますから、できるだけ、
食べるまでの時間が短くなるようにするといいですね。
柚子の皮は爽やかな香りが何よりの持ち味ですよね。
しかし、中には、独特の苦みがちょっと苦手、という人もいます。
柚子の皮は、他のみかんなどと同じように、めくってみると、
黄色い表皮の内側に、白い綿のような部分がありますが、
これが苦みの原因だと思われていて、ここを取って使う人が多いのですが、実は逆。
柚子の苦みの原因になる成分は、実は、黄色い果皮に含まれる芳香成分、
精油「リモネン」だったのです。
皮の良い香りと苦みはセットなので切り離せませんが、
白いワタと一緒に口に入ることで、逆に少し苦みを和らげてくれます。
しかし、すりおろしを料理に使う時には、皮の黄色を生かすために、
白いワタを取り除いたり、入らないようにしたりすることもあります。
その場合でも、他の食材から出る油分が、柚子の精油と合わさって、
苦みを和らげてくれるような料理もあります。
例えば魚のぶり。ブリ大根を柚子の香りを楽しむ料理にしたい時には、
ぶりの油で柚子の苦みが抑えられます。
なので、料理に使う時は、せっかくの柚子の香りが飛んでしまわないよう、
最後に入れるようにするのがポイントです。
直接料理の上からすりおろす時は、食べる直前でもいいくらいですね。
また、おろし金で柚子をすりおろすと、どうしても目に詰まって落ちにくいので、
竹串を3~4本束ねたもので、がりがりと払い落とすようにするといいですよ。
竹串は、輪ゴムで1か所縛ってまとめたものを用意しておくと、やりやすいです。
柚子の皮を、料理に使う時、どんな風に利用できるかご紹介します。
和食の料理を作るとき、仕上げに、柚子の皮を、おろし金ですりおろしながら
振りかける、「振りゆず」という使い方があります。煮ものや、焼き魚、
お吸い物など、幅広く使われる技ですね。
振りゆずをすると、料理にゆずの香りと彩りを添えて、
季節感も演出してくれます。
その他にも、大根おろしに柚子のすりおろしを混ぜると「柚子おろし」、
味噌にみりんと柚子のすりおろしを混ぜると「柚子みそ」、
ポン酢に混ぜると「柚子ぽんず」ができますね。
それらを料理の材料にしたり、薬味にしたりして使うことができます。
たとえば、「柚子おろし」なら、煮魚を炊く時に加えると「みぞれ煮」となり、
なめこと合わせてちょっとポン酢を垂らすと、「柚子風味なめこおろしポン酢」が
できます。
また、うどんのトッピングにしたり、鍋の薬味としても、おいしくいただけますし、
おろしを使う料理に色々と楽しめます。
また、無理にすりおろさなくてもいいのですが、うどんのつゆに入れたり、
紅茶に入れたりして、香りを楽しむこともできますね。
柚子の皮は、料理の香り付けや彩りにする場合には、一度に少ししか使いませんよね。
それに、いざ使いたいな、と思った時に、都合良くあるとも限りませんから、
保存していると、とても便利ですよ。
柚子の皮を保存したいときには、乾燥と冷凍がおすすめです!
まず、乾燥させる場合です。
柚子の皮を縦方向に3㎝位の幅で切り取り、
お好みで裏側の白いわたのような部分を、
スプーンを使って少し残るようにして取っておきましょう。
それをザルにキッチンペーパーなどを置いた上に並べ、天日で3~4日干し、
カラカラに乾燥させます。
こうしておくと、1か月以上保存することができます。
瓶などに入れて密閉しておきましょう。
使う時は、固くなっているので、そのまますりおろしてもいいし、
水で戻して柔らかくしてから使うこともできます。
そして、冷凍する場合は、先ほどの保存用にした皮を、
ラップに重ならないように並べるか、一つずつラップで包んでから、
冷凍用の袋に入れ、できるだけ空気を抜いて密閉してから、冷凍しておきます。
冷凍の場合には、1~2か月は風味もよく保存することができますし、
保存状態が良ければ、半年くらい大丈夫です。
使う時は、凍ったままの皮をそのまますりおろして使えますし、
キッチンバサミで必要な分だけ切ってもいいですね。
また、よく刻んで使う人なら、あらかじめ、せん切りに刻んだものも
冷凍しておくといいですね。
冷凍といえば、冷凍みかんがあるように、レモンもゆずも、
果実丸ごとの冷凍ができるのですが、柚子の場合、
皮だけをさっと取り出せる方が便利なこともあります。
また、乾燥と冷凍を組み合わせた保存方法もありますよ。
ある程度まで水分を抜いてから、完全に乾燥してしまわないうちに冷凍します。
その方が、冷凍での劣化を防ぐこともでき、風味も損なわないので、
長持ちさせられて、いいとこどりなのですね。
しかも、レンジを使うことによって、簡単に水分を抜くことができますよ。
保存用にした皮を、キッチンペーパーで挟んで、500Wで1分半ほどレンジにかけます。
冷めてから、ラップに包むか密閉できる冷凍用バッグに入れて、
できるだけ空気を抜いて冷凍しましょう。
冬になると、ステキな香りで私たちを楽しませてくれる「柚子」。
あの香りは、柚子の表皮に含まれる精油によるものなんです。
そんな柚子の皮を、ぜひ我が家の料理にも利用したいですよね。
そんなとき、どんな使い方があるのか、また、
柚子の皮をすりおろすときの方法や、皮の保存方法まで、
ご紹介いたしました。
いつものメニューにひと工夫で、柚子の香り漂う、ちょっとステキ
な食卓に変身!ですね。