火災報知器の設置義務は、消防法の改正で、2006年から新築の住宅に、2011年からは全ての住宅に適用されるようになりました。
天井などに設置しておくと、火災発生を迅速に警報音で知らせてくれ、いざというとき命を守る大切な役割を果たしてくれます。
しかし、感度が良いのは素晴らしいことなのですが、いろいろと誤作動を起こすことがあり、私たちを悩ませます。
実際にもし今警報音が鳴ったら、そして、どこからも火の手があがっていなかったらどうしますか?
そんな悩ましい“火災報知器の誤作動”を防ぐためにできることは「掃除」です!また定期的に「点検」をすることも大事ですね。
そこで今回は、火災報知器の掃除方法や点検について、マンションの場合はどうかなども、解説していきます。
火災報知器も電化製品であり、ホコリや水に弱いので、放ったらかしにしていると、肝心なときに作動してくれなかったり、誤作動したりしてしまうことがあります。
ですから、定期的に点検や掃除をする必要があるわけです。
持ち家など自分で取り付ける場合には、もちろん自分で掃除・点検することになりますが、マンションやアパートで管理人や管理会社がいると、お任せ状態になりがちですね。
室内の設置物についての取り決め等がある場合は、それに従わねばなりませんが、部屋の掃除をして、ホコリを溜めないようにすることはできます。
もし、自分で機器の掃除をしてよいなら、誤作動防止のため、ホコリがついてないか定期的に確認して、できる範囲の掃除をしましょう。
火災報知器には、熱感知式のものと煙感知式のものがあります。
煙感知式の機器の方が、格子状になっている部分があり、ホコリが入りやすい構造になっているため、特に注意が必要ですね。
火災報知機は、ホコリが中に入ると誤作動を起こす場合があるので、普段から定期的に掃除をして、ホコリが溜まらないようにすることをおすすめします。
掃除の時、特に煙流入口や感知部は、ふさいだり傷つけたりしないようにするのがポイントです。
また、絶対に水洗いなどは避け、水気にも気を付けなければなりませんので、乾いた、または固く絞ったタオルなどで拭いたり、掃除機で吸ったりして掃除をしましょう。
機種により適した掃除方法が違うので、取扱説明書で確認しておくのも大事ですね。
また、ホコリがたまらないようにするためには、部屋の換気も重要です!
チャンスを見つけて、窓を開けて換気をするように心がけると、部屋の中のホコリを外に逃がすことができますし、風通しを良くしておくと、同じ個所にホコリが積もっていくのも防げますね。
火災報知器が誤作動する原因として、どんなことが考えられるか調べてみました。
まず、熱感知式のものだと、換気扇を回さずコンロで料理を続けていて、機器の周りが高温になりすぎて誤作動することがあるようです。
また、寒い日に急激に部屋の温度を上げるのも、温度差で感知するタイプのものだと、誤作動の危険があるそうですよ。
そして、断然誤作動を起こす頻度が高いという、煙感知式の方は、小さな穴から入ったホコリや虫が原因となることがあります。
また、料理中の煙や湯気、タバコの煙などが原因で誤作動することはよく聞きますよね。
誤作動が頻繁に起こる場合は、取り付け位置の問題が考えられますので、位置の変更も検討した方が良いでしょう。
そして、雨上がりに急に気温が高くなったときなど、水蒸気が立ち込めた状態の日にも、霧のような水蒸気を煙と勘違いされ、誤作動が多くなるといいます。
また、火災報知器を付けているところに、もしもごくわずかな水漏れなどがあれば、その水が機器に侵入して誤作動することもあるそうです。
機器だけでなく、設置個所やその周辺にも気を配っておく必要がありますね。
それから、正しく作動するかの定期的な点検も大切です。
紐を引いたり、ボタンを押したりして、音声などで確認するのですが、これも機種により点検方法が違いますので、取扱説明書を確認しておきましょう。
マンションの場合は、年に一度など、業者が点検に入ることが取り決められていることが多いですよね。
居室ごとの個別タイプでなく、全てが連動している場合などは、1軒の不具合が大きな問題になり、隣近所にも迷惑がかかりますので、できるだけ誤作動は避けたいものです。
火災が発生したとき、できる限り早く対応することが、命の安全に、そして、火災を最小限に食い止めるために大事です。
そのための大切な役割を担うのが「火災報知器」で、誤作動を防ぐには、定期的な掃除と点検が大切です。
そこで今回は、全ての住宅に取り付けを義務づけられた「火災報知器」について、その掃除や点検について、解説いたしました。
マンションの場合には、管理会社などが行う部分と各自で行う部分とを、把握しておくと良いですね。