「おかあさん!うちはこどもの日にショウブは買わないの?」
・・・え?菖蒲?
こどもの日といえば、こいのぼり、兜、五月人形、ちまきに柏餅。
でも菖蒲ってイマイチどう使い方がわからなかったから、あえて買わずに逃げていたんですよね。
聞けば、学校で端午の節句について習ったらしく、菖蒲に興味をもった息子。
よし!息子が興味を持ったならちょっと買ってみますか!
でも、菖蒲ってお風呂にいれるだけ?それだと買うのもちょっともったいないような・・・。
わたしもそう思っていました!
実は菖蒲の活用法はお風呂にいれるだけじゃないんですって!
端午の節句はなぜ菖蒲湯?由来や軒下への飾り方など菖蒲を解説
さて、では端午の節句に菖蒲湯なんでしょうか?
昔から端午の日あたりは春から夏への季節の変わり目で、体調を崩しやすかったみたいです。
なので、効能のある菖蒲を浮かべたお風呂につかるなどして、体調を崩さないように予防していたとのこと。
また、軒菖蒲(のきのうぶ)はご存知ですか?
こいのぼりと同じように外飾りの一種です。
菖蒲と蓬(よもぎ)を束ね、4日の夜に軒先に挿しこみ、5日の朝とりこむ外飾りです。
魔除け、火除けの呪(まじな)いなんです。
蓬や菖蒲は邪気をはらうとされる植物で、これを軒から下げることで、外から悪いことが入ってこないように、というもの。
節分の「鬼は外!」みたいなものですね。
軒菖蒲も伝統的な端午の節句の習慣なのですが、いまでは飾るご家庭は少なくなりましたね。
端午の節句は菖蒲の節句!由来や意味をご紹介
なぜ端午の節句で“菖蒲”なんでしょうか?
そこを少し掘り下げてみましょう!
ルーツは中国にあり、中国では昔から菖蒲の香りの強さから邪気をはらうとされていたそうです。
いわゆる薬草ですね。
実際菖蒲の根の部分にはアザロンやオイゲノールと言った精油成分が含まれており、血行促進や保湿効果の薬効があるそうです。
それが日本に伝わり、武家の間でひろまったそうです。
江戸時代、武家が子供の成長を望んで、武道、武勇を重んじると言う意味の
尚武(しょうぶ)、また勝負(しょうぶ)に、菖蒲(しょうぶ)をかけて、
子供たちを菖蒲湯にいれる習慣となったそうです。
(日本人、語呂合わせ好きですね~)
菖蒲湯だけじゃない!端午の節句さまざまな菖蒲の使い方
菖蒲の使い方を紹介したいと思います♪
菖蒲湯
王道ですが、まずは菖蒲湯です。
さきほど少し紹介をしましたが、菖蒲の葉や根をお風呂にいれます。
長いまま入れるか、刻んで入れる地域もあるそうです。
菖蒲湯には腰痛や神経痛を和らげる効果が期待できるそうです。
※ただし、血行促進や保湿効果の薬効がある精油成分は根の部分です!
また、菖蒲には独特の香りがあるので、アロマセラピー効果も期待できます。
菖蒲の香りをよく出すにはぬるい湯ではイマイチです。
なので、熱めのお湯を使って香りを出すようにしましょう。
熱い温度で沸かして、水を足したり、時間を置いたりして良い温度になるのを待ちましょう。
あと、お風呂にいれるのは花菖蒲ではないですよ!
花菖蒲はアヤメ科で紫のキレイな花を咲かせますが、花菖蒲をお風呂に入れても香りや効能はないです。
お風呂に入れる菖蒲はサトイモ科の植物です。
菖蒲にも花は咲きますが、ガマの穂のような地味な花が咲くそうです。
お風呂であそぶ
菖蒲湯にいれた菖蒲ですこし遊んでみましょう。
菖蒲の葉を適当な長さで切り、これを横にもち口に当てて吸い込んでピーピーと鳴らします。
お風呂でのぼせない程度に鳴らして遊びましょう♪
また、鉢巻のように頭に巻きながらお風呂に浸かるのもおすすめです。
「え?なんで巻くの・・・?」という声が聞こえてきそうですが、もちろん理由はあります!
これは、菖蒲に含まれている葉油が直接肌に触れると血液の循環が更に活発になるらしく、頭に巻いたり、お腹に巻いたりすると更に効果があるとされているんだそうです。
菖蒲枕
昔から、枕の下に菖蒲を敷いたり、菖蒲で作った枕で眠り、翌日これで菖蒲湯を立てて無病息災を願う風習があるそうです。
枕を作るとなるとちょっと素人には難しいですが、枕の下に敷く程度なら簡単ですね!
菖蒲切り
束ねた菖蒲を刀に見立ててチャンバラごっこ。
悪鬼退治や武道上達を願う意味が込められています。
いかにも男の子が好きそうです!
菖蒲打ち
束ねた菖蒲を地面に打ち付けて音の大きさを競う、昔ながらの遊びです。
菖蒲酒
お子さんには飲ませられませんが、菖蒲酒というものもあります。
この菖蒲酒は、日本酒に菖蒲の根茎を浸し、その香りを移した端午の節句の厄除けのお酒です。
端午の節句の風習の一つとして、古くから伝えられてきたものです。
自宅でも作れるのですが・・・菖蒲の根茎を手に入れるのにひと手間かかるかもしれませんね。
さくっと紹介してみましたが、やってみたいな!と思えるものはあったでしょうか?
まとめ
端午の節句飾りのなかでちょっとマイナーな菖蒲についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
江戸時代から続いてきたとされる菖蒲湯や様々な菖蒲の使い道。
まずは簡単な菖蒲湯からはじめてみるのはどうでしょうか?
先ほど紹介した菖蒲湯の作り方とは別で・・・
菖蒲を刻み出汁パック(目の細かいものであればOK)にいれ、それを洗面器にいれて、熱湯を注いで15分程度待ちます。
それを沸かしたお風呂に投入!
この方法が一番簡単かもしれません。
これならちょっとやってみようかな?という気分になりませんか?
端午の節句をさらに楽しみましょう!