冬は白菜の美味しい季節です。
旬の野菜を食べることは、体にも良いですね。
ビタミンCと食物繊維を始め、栄養が豊富な白菜ですが、
漬物にすると、乳酸発酵して植物性乳酸菌が作られ、
それを食べると体内で善玉腸内細菌を増やすことができますよ。
そんな、美味しくて体にも優しい白菜の漬物を作りましょう!
そこで今回は、白菜の漬物の塩漬けの作り方や、上ってきた水を
どうするのか、また反対に水が上がらないときの対処法などについても、
解説いたします。
白菜が旬で安く手に入ったときや、農家さんからたくさんいただいたときなど、
白菜を漬物にして食べたい!ですね。
そんなときは、塩漬けを作りましょう。
塩を使って、浸透圧の仕組みを利用し、
白菜から余分な水分だけを出させ、
旨みと栄養分を凝縮して食べることができます。
それでは、さっそく【白菜の漬物の基本の作り方】をご説明します。
<準備するもの>
○白菜
○漬物樽になるような容器(深さがあるもの。ホーローや陶器製、プラス
チック容器でも大丈夫。)
○塩(白菜の重量の4%分
○昆布とタカの爪(旨みや風味を加えます。)
○お好みで柚(入れなくてもいいです。)
○焼酎(容器や重しの消毒用)
○重し(初めは白菜の重量の2.5~3倍位の重さが必要。白菜から水
が抜けていくと、途中で重しを軽くしていくので、重い物と軽い物の
2種類を用意しておくとよい。)
○大きなポリ袋
<作り方>
1.まず、白菜の堅い外葉を2~3枚剥がしたら、
根元から途中まで包丁を入れ、4分の1~8分の1玉に手でさいて割ります。
芯の部分は切り落としておきましょう。
2.良く水洗いし、ザルにあげて水気を切ったら、
切り口の方を上側にして大きなザルなどに並べ、
できれば外で1~2日間干しましょう。
こうすることで、食感が良くなり、旨みが凝縮して甘味が増しますし、
漬けやすくなります。
3.漬物用容器を良く洗って清潔にしたら、しっかり乾かして、
焼酎を染み込ませたキッチンペーパーなどで、
内側表面を拭いて消毒します。
重しや中蓋も同様に消毒しておきましょう。
4.容器の底に塩を少々振っておきます。
5.分量の塩を量ったら、例えば白菜が6つ割1玉なら6分の一、
というように等分に分けておき、白菜の根元の方にすり込んでいきます。
6.白菜の準備が全部できたら、容器の底に、向きを交互にしながら、
隙間ができないように敷き詰めます。
7.昆布を短冊に切ったものを少し散らしたら、タカの爪を置き、
お好みで柚の輪切りもここで並べておきます。
底一面に敷き詰めたら、④~⑦を繰り返して重ねていきます。
最後に、外していた外葉を並べて表面を覆い、蓋に使います。
8.さらに中蓋をしてから重しを乗せ、上から容器全体にすっぽりと
ポリ袋をかぶせたら、風通しの良い日陰に置いておきます。
※1~2日で、白菜全体が浸るくらいに水が上がってきたら、
うまくいっている証拠ですよ!
9.重しを最初の半分位の重さに減らしましょう。
そのまま4~5日位置いておくと「塩なれ」して、
塩味がまろやかになり、美味しく食べられるようになります。
ここからは、冷蔵保存が適していますので、漬け汁ごと密閉容器に
入れて冷蔵庫で保存しながら食べましょう。
浅漬けとしては2週間位までが食べごろですが、
酸っぱいのがお好みの人も。
保存状態が良ければ、古漬けとして2カ月近く楽しめます。
慣れてくると、2玉位が漬けやすいようですが、初心者は1玉や
半玉などがおすすめ量ですよ。
先ほどの漬け方だと、白菜から出て上ってきた水は、
そのまま漬け汁になるので、捨てませんでした。
実は、他にも、「下漬け」をしておいてから「本漬け」をする、
2段階で漬ける方法もあり、そちらの漬け方ですと、
下漬け後の水は捨てるようになります。
それでは、そちらのやり方もご紹介します!
まず4%の塩で「下漬け」をします。(このとき、最後に「呼び水」として
100~200ccの水を回しかけておくと、白菜から水が出やすくなるそう
です。)
※最初の重しは、白菜の重量の2.5~3倍の重さを乗せます。
このとき、1~2日で白菜が浸るくらいに水が上がってきたらOKで、
その水は捨てます。
そして、軽く絞った白菜をもう一度1%の塩で、今度は
昆布やタカの爪(+柚)とともに「本漬け」します。
※重しは、漬ける前の白菜の2倍位。再び水が上がってきて、
白菜が浸るくらいになったら、白菜と同じ重量に減らします。
その後3~4日「塩なれ」させてからが食べごろとなり、
そこからは冷蔵保存に切り替えます。
この本漬けの後の水は捨てないで、漬け汁として一緒に保存します。
白菜を塩で漬けるとき、“水が上がってくる”ことが、
うまく漬かっている証しですから、水が上がらないときは、
失敗なのかと心配ですね。
塩漬けして2日目に水が上がってこないときは、
重しが足らない可能性がありますので、重しの重量を増やしてみましょう。
また、3%の食塩水を作り、中蓋が浸るくらいまで入れておくのも良いそうです。
強制的に漬け汁に漬け込むことで、細菌も侵入できなくなり、
腐敗を防ぐことができます。
冬が旬の野菜の代表選手、白菜を自家製の漬物にして食べたい!
そう思ったとき、まずは塩漬けですね。
塩で白菜の水を出させて旨みを凝縮し、乳酸発酵でコクも楽しめる
白菜漬になります。
しかし、途中で水が上がってきたらどうしたら?
また、逆に水が上がらなかったら?と疑問が湧いてきた時のために、
うまくいく漬け方をご説明しました。
そして、白菜の漬物を成功させるコツは、まず白菜が新鮮で巻きが
しっかりしてずっしりしているもの、みずみずしく
黒い斑点などがないものを選ぶことと、
塩は下に向かって落ちていくので、漬ける時に、
一番上にくるものには、少し多めになるように塩をすることです。
美味しく漬けて、白菜漬をいろいろな食べ方で楽しみたいですね!