接客の接遇基本マナー!事例を交え好印象を与えるおもてなしとは

接客と接遇、この頃、この言葉はよく耳にしますし、マナー講師を招いての
職場研修を取り入れている所もありますね。

なぜなら、会社やお店なら、接遇力いかんによって、売り上げまでも
左右してしまうからです。

ところで、この二つの言葉、「接客」は簡単にイメージできますが、
「接遇」の方は少し考えませんか?

そこで、それぞれの意味と、接遇の基本マナーについて、事例を交えながら、
「相手に好印象を与えるおもてなし」とは、どんなものか、
解説していきたいと思います。

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接客と接遇の基本知識! そもそも違いは何? それぞれの捉え方

接客と接遇

似たような言葉ですが、少し意味が違っています。

では、この二つの言葉の意味の違いは、そもそも何でしょうか。

まず、「接客」ですが、こちらは下から読むと、お客様に接する、
となり、お客様に対する行動や接し方、ということになります。

例えば、レストランで店員さんが、お客である私たちに水を持って来てくれ、
「いらっしゃいませ。ご注文は、何になさいますか?」と尋ねてくれるのが、
接客に当たります。

そして、「接遇」ですが、こちらには、遇するという言葉が入っていて、
れは待遇の遇ですね。

ということで、思いやりを持ってもてなそうという心、という意味です。

つまり、接客の接遇とは、その心を持って、お客様に接する
ということなのです。

先ほどの例に挙げたレストランの店員さんが、明るく微笑みながら、
同じ言葉を言ってくれたとしたら、また、清潔に身なりも整え、
お客様にとって気持ちよく親切に対応してくれたら、それは、
接遇マナーがある接客ということになります。

ですから、接客は、接遇に含まれている、1項目と考えられますし、
接客の根底には、接遇マナーがあるべきなのですね。

接遇力の中に、「おもてなしの心を表し、お客様に対して
心地よい接客をすることができる」という大切なスキルが、
含まれているのです。

接客の接遇マナー! 好印象を与えるおもてなしのポイントとは?

それでは、接客するにあたって、相手に好印象を与えるような
おもてなしをしたかったら、どんな接遇マナーがあるでしょうか。

相手に、快適だと感じてもらうことができれば、そのお店や会社は、
その相手にとって好印象となり、心地よくてまた来たい場所だ、
人にも紹介したい場所だ、という気持ちになるものですね。

そこで、人に快適だなと判断してもらうには、どんなポイントに着目して
おもてなしをすればよいかを考えると、次の3つが大切な柱になります。

① どんなサービスを行うか

接客のように、直接お客様など相手と関わる場面で、

「どんなサービスを行うか」ということ。

スタッフの態度、あいさつや言葉使いはもちろんのこと、
お客様に来店からお帰りまでの間、いかに心地よく過ごしてもらえるか
目配り・気配りがどれだけ行き届いているかが大切です。

例えば、飲食店なら、お客様の行動に気を配り、エアコンの温度調節や、
飲水の継ぎ足しをタイミングよく行う、また、薬を飲もうとしていれば
氷なしの水を持っていくなど、お客様の立場にたって考え、突発的な出来事にも、
臨機応変な対応が求められます。

② 品質を厳選する

サービスの中で提供するものや、店舗の装飾品などの、
「品質を厳選する」ということ。

例えば、飲食店なら、メニューの内容、食材や食器類、
調理や盛り付けの技術、飲み物や料理そのもの、
といったもの全ての質が問われますし、高級なら良いというものではなく、
コストと料金とのバランスも大切になるでしょう。

また、美容院なら、シャンプーやリンス、ドライヤー、はさみ、
作業台やイス、そしてスタッフのカットなどの技術の質も大切ですね。

③ 空間の清潔感と雰囲気を大切にする

店舗内・その周辺の清潔さ、スタッフの身だしなみなど、
お客様が目にして感じ取るイメージを心地よいものにし、
滞在の間ずっと心地よく過ごせるような、
「空間の清潔感と雰囲気を大切にする」
ということ。

掃除が行き届いて、清潔なフロアはもちろんのこと、エントランスエリアなどに、
ちょっとした気遣いが感じられるような雰囲気作りがしてある
というお店は、第一印象も良くなるし、居心地がよく、
また来たいな、という気になるものですね。

そして、スタッフの、服装、ヘアスタイル、履物、指先まで、
身だしなみがきちんとしていて、清潔感があり、人に不快感を与えないような
気遣いがされていること、また職業によっては、適切な状態に整えてある
必要性もあります。

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この中で①は、直接的なサービスですが、②と③は、間接的なサービスを考える、
ということですね。

また、この②や③は、お客様側から見て快適というだけでなく、
実は働く側のスタッフにとっても好ましいことで、
働く意欲や生産性の向上にもつながります。

そして、これらのおもてなしポイントについて、常にどうすることがよいか、
と考ええられることこそが「接遇力」で、そのスキルを身につけることが、
求められているのです。

接客の接遇を事例を交えてお手本解説! こんなときどうする?

私は先日、役所で手続きをする機会が頻繁にあったのですが、
やけに気持ちの良い応対を受けることが多く、いい意味で裏切られ、
あれ?と思うことが度々ありました。

一昔前は、役所に手続きをしに行くとなれば、深呼吸をして、
意気込んでいかなければならないほど、私にとってはあまりいい記憶がなく、
対応にかなり問題があると感じていましたから。

それはきっと、企業でもなんでもない役所という体質的なことが原因なんだろう、
とあきらめていました。

ところが、この頃はその役所であっても、というより役所であるからこそ、
地域住民にとっては大切な場所であり、誰にでも優しく使いやすくなければならない、
と考えられるようになり、おそらく、接遇をとても意識して、
日々改善に努力されているのだろうな、と感じます。

その背景には、利益を追求することはなくとも、やはり、行政サービスや
福祉という点に、重点を置くことができるようになってきたことが、
大きいのではないでしょうか。

さて、具体的には何が良かったのかといいますと、まず、入口を入ってすぐに、
案内板があるし、窓口付近には、手続きをするための手順が掲示され、
わかりやすく説明してあり、立って並ぶこともなく、
機械で順番を予約する番号札を配布されます。

順番は、電光掲示板に出るようになっています。

さらに、案内要員までいて、親切に笑顔で話しかけてくれました。

職員の言葉使いや対応、服装、手続き窓口の整理整頓まで、
とてもうまくできていて、終始心地よく過ごせ、とてもスムーズに、
快適に用を済ませることができたのです。

また用ができたら、もう意気込まずに、気軽に行けそうです。

しかし、そんな窓口業務にも、予期せぬ出来事はあります。

大声で、「上の者を出せ!」と不満を爆発させている人を、
見かけることはありませんか?

そんなとき、どうするのが良いでしょう。

接客の接遇マナーの基本として、コミュニケーションをとるためには、
笑顔で対応し、心地よく話せる空間を作り出し、相手の話をとにかくよく聞き、
相手の立場になって、知りたいことなどを的確に正しく伝える、
ということが大切です。

怒りを爆発させているお客様には、ただちにスタッフが対応し、まず、
お待たせして申し訳ありませんと謝罪してから、できれば、
座って落ち着けるブースに誘導して、移動してもらいましょう。

そして、しっかり目を見ながら、相手にまずどういうことなのか、
という話をしてもらい、よく話を聞くということが大切です。

そして、適切な説明をして納得してもらい、希望する手続きの手順を丁寧に説明し、
具体的に案内するなど、できるサポートを考えて行い、
納得して帰っていただけるよう努めましょう。

実は、そのお客様は、用件を聞かれて話し出したら、
まだ話が終わっていないのに途中で遮られ、関係課に行くように言われて、
回ったら間違っていてまた戻されたため、怒ってしまったそうです。

このようなトラブルの時には、まず謝罪が大切です。

そして、問題を処理できたら、反省点・改善点を考え、
次につなげていきましょう。

業務が忙しい時には、つい気配りが行き届かなくなってしまいがちですが、
接遇には気配り・目配りがどれだけできるか、がポイントですから、
わかりやすい掲示や人員の配置などを工夫して、改善していきましょう。

また、トイレやフロアなどの清掃がきちんとされているか、
使いやすく整理整頓されているか、というのは、意外に重要なポイントになり、
どんな業種であっても、それは変わりません。

他のサービスがどんなにすばらしくされていても、ここができていないと、
全体の印象が台無しになってしまいます。

おもてなしの心を感じていただけるように、いつもきれいに、
心地よく使えるようにしておくことを、心がけましょう。

まとめ

接客と接遇は、似ているけれど、少し意味が違っています。

「接遇」は、お客様に、おもてなしをしたいと思う心のことです。

そして、お客様に接する、応対することを表す「接客」にも、
その心を持ってできることが大切であり、そのためには、どんなポイントに
気を付けて取り組めば良いか、解説いたしました。

途中、私の役所回りの体験を少しお話しましたが、
本当に行政サービスが良い方向へ変わってきているな、
と感じる経験が多々ありました。

けれども、まだ、とても残念な気持ちになって帰らねばならない、
公共機関も中にはありました。

その例を見ても、たとえ全体として取り組んでいても、
一人ひとりのスタッフの意識改革までは、すぐにできるものではないのだと
感じます。

一人ひとりが意識を高く持ち、組織全体でも、研修や会議などで啓発し、
確認し合い、スキルを高める努力を、続けていくことが大切ですね。

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