高齢者向けのレクリエーションにはゲーム、工作などの様々な企画があります。
折り紙も、高齢者にぴったりのレクリエーション企画のひとつです。
指先の動きやできあがりを考えながら折ることは、脳の活性化にもつながりますよ。
折り紙は季節を問わず行うことのできるレクリエーションで、ちょっとした時間にも活用できます。
今回は、簡単な折り紙の作り方と、その後の活用方法についてご紹介します。
また、折り紙が高齢者にもたらす効果についてもご説明するので、折り紙レクリエーションを企画する際の参考にしてみてください。
折り紙は、どの季節でも行うことのできるレクリエーションです。
季節の花やその月の行事のアイテムなど、季節感を味わうのにもぴったり。
指先を動かすことは、脳の運動にもつながりますよ。
また、簡単なものから難しいものまで作り方は様々なので、高齢者の身体機能にあったものを選ぶことも可能です。
今回は、作った後にも活用できる風船の作り方をご紹介します。
まず、折り紙の色の面を上にして四つ折りにし、折りすじをつけます。
横半分に折り、中央に向かって三角の山のように折りすじを付けておきましょう。
次に、折りすじに合わせて内側に入り込むように折り方を変えます。
山に合わせて左右の角を上向きに折り、反対側も同様に折ります。
左右の角を内側へ折ります。
反対側も同様です。
上の耳のような部分を折って折りすじをつけ、反対側も同じように折ります。
袋の中に、耳のような部分をたたみ込むように折り入れます。
最後に穴を吹き込み、膨らませれば完成です。
この風船は、作った後もレクリエーションに活用することができます。
例えば、1人複数個の風船を作れば、風船玉入れなどのゲームレクリエーションに活用できます。
風船は作り慣れている人も多く、簡単に作ることができるので、ゲーム前の指先の運動にもなりますよ。
時間配分としては15分から20分程折り紙レクリエーションを行い、その後のゲームレクリエーションに移行していくのがおすすめです。
体全体を使うゲームレクリエーションの場合は、肩を回すなどの準備運動を10分程度行うようにしましょう。
また、大きめサイズの折り紙で作れば、風船バレーなども楽しむことも可能です。
折り紙レクリエーションを行う際は作って終わりにするのではなく、その後どう活用していくかも考えてみましょう。
折り紙を行うことは、指先の運動だけが目的ではありません。
難しいものを作ったときの達成感や、新たな趣味の発見にもつながる可能性があります。
高齢者は体を動かすのが辛いという理由で、趣味や外出を控える人が多くみられます。
体を動かさないことは、身体機能がより一層低下するだけでなく、人との関わりも少なくなってしまうのです。
高齢者施設の中には、食事の時だけ共有フロアに出てきて、あとは居室にこもりきりという人もいるでしょう。
施設のスタッフは身体的なケアだけでなく、精神的なケアも心がけなければなりません。
多くの高齢者が行ったことのある折り紙は、誰でも参加しやすい企画内容になっています。
手先が不器用な人や多少の麻痺がある人も、折り紙の難易度や介助によって参加することが可能です。
作品を居室やフロアに飾ることで、入居者同士のコミュニケーションにも繋げることができますよ。
「年とともに目が見えにくくなったから」「体を動かすことが億劫になったから」などの理由で、趣味や外出を控える高齢者は多くみられます。
しかし、体は動かさないことにより、どんどん衰えていきます。
近年では、体を動かすことは認知症の予防にもつながると言われています。
作る工程や出来上がりを考えながら折ることで、脳の活性化にもつながるからです。
このように、折り紙は身体機能の低下予防だけでなく、脳の運動にもなるのです。
また、折り紙がちょっとした空き時間があれば行うことができます。
レクリエーションとして時間を設けるのではなく、退屈そうにしている入居者を見かけたら折り紙に誘ってみるのもおすすめです。
折り紙を折りながら、昔行っていた遊びなどについて話しても良いですね。
高齢者本人の脳の活性化につながるだけでなく、新しいレクリエーションの題材になる場合もありますよ。
折り紙には簡単なものから難しいものまで、様々な折り方があります。
簡単に折れるものは不器用な人や麻痺がある人にもおすすめで、ゲームレクリエーションやフロアなどの飾り付けに活用できます。
また、難しい折り方のものは、できたときの達成感や満足感を味わうことができます。
指先の運動や脳の活性化だけでなく、このように精神的なケアにもつながることも。
高齢者向けのレクリエーションの企画内容に悩んだ際は、ぜひ折り紙レクリエーションを取り入れてみてください。