枝豆を栽培したのに膨らまない! よくある失敗を防ぐコツをおさえた育て方

枝豆にビール!居酒屋や、ご家庭でも、ほっと一息の定番ですよね。

意外と知らない人もいるのですが、大豆を若いうちに収穫したものが枝豆
ですよね。
最近は、栄養面にも注目が集まっている、この「枝豆」を家庭菜園で作っ
て、ビールと共に収穫祭!ができたらいいな、と思いませんか?

ところが、枝豆の栽培は、莢(さや)がたくさんできなかったり、できて
も膨らまなかったりという失敗談も良く聞きます。

たくさん収穫しておいしくいただくためには、きっと何かコツがあるはず!
ということで、枝豆栽培について、失敗しない育て方のコツを調べてみま
したので、ご紹介いたします。

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枝豆栽培で実が膨らまない!虫食いや病気!よくある失敗

枝豆を栽培する上で、よくあるお悩みには、実が膨らまない、
虫食いの被害や病気、があります。

この、「実が膨らまない」ことの原因として、

1、開花時期に水分が不足していた、
2、種まきの時期が品種と合っていなかった、
そして、虫による被害の一つで、
3、カメムシなどによって吸汁された

の3つが考えられます。

枝豆の花は、葉の付け根にできて咲きますが、その後、実である莢ができて膨らみます。

ですから、花が咲く頃からの水やりは、実を大きくさせるためにとても重要です。

とはいえ、水のやりすぎの害にも弱いので、
この時期には、一度にたくさんではなく、
乾燥させないように、回数を増やして水やりをしましょう。

そして、枝豆の種まき時期ですが、枝豆には品種がたくさんあって、
早まき、遅まき、それぞれに適切な種まき時期がありますので、
苗からでなく、種から栽培したい時には、注意が必要です。

次に、枝豆に発生しやすい病害虫について、解説します。

まず、害虫ですが、葉を食い荒らす虫と、
莢などの汁を吸う(吸汁する)虫、
そして、豆を食べてしまう虫、がいますが、代表的なものを挙げてみます。

ダイズアブラムシ

体長1~4㎜の小さな虫ですが、花や野菜につく害虫
の代表選手です。葉の裏側や、葉の柄の部分、茎の先端、莢にも、群れで
寄生し吸汁しますが、それだけでなく、病原菌を媒介してウィルス病やモ
ザイク病などの病気を招きますので、このアブラムシがついたところは、
素早く切り取って始末してしまいましょう。

カメムシ


枝豆の花が咲き終わり、莢ができ始めると、さまざまな種類の
カメムシが飛んできます。体長は、大きくなると1.5㎝にもなり、洗濯物
などについて、室内にも侵入して、人を困らせることがあるので、良く知られています。

莢の液汁を吸うため、莢が膨らまず、豆ができなかったり、
できても変形したり、莢が取れて落ちてしまったりします。

カメムシを見つけたら、強く触るとたいへん臭い匂いを出すので、
ガムテープを逆向きにひっつけた棒などで、ペタッと張り付けて取るのがおすすめです!

また、予防に、花・野菜用の人間に害の無いスプレー式の防虫剤が販売されていて、
これがとても役に立つそうですよ。

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コガネムシ

幼虫は黒っぽくて、地中で根を食い荒らし幼木を枯れさせ、
土中から出て成虫になると、今度は葉を食い荒らします。マメ科の植物が
大好きな、マメコガネなどがいます。

成虫は見つけしだい、捕まえて駆除しましょう!幼虫対策には、土を耕す
段階で、殺虫効果のある、家庭菜園用の農薬を混ぜておくことで、対策で
きます。

シロイチモジマダラメイガ

莢や豆の色に良く似た黄緑色をした、細いイモムシのような幼虫が、
莢に入り込んで豆を食害するので、枝豆の大敵です!
莢に穴があいているのは、この虫が入り込んで入る証拠です。

ダイズサヤムシガ

体長15㎜ほどのイモムシのような幼虫が、シロイチ
モジマダラメイガと同じく、莢に入り込んで豆を食害したり、新葉を綴り
合せて食べます。

ミツモンキンウワバ

体長3㎝位の緑色の頭の小さい幼虫で、葉を食べます。

ハスモンヨトウ

体長1~5㎝の茶色のイモムシのような蛾の幼虫で、
夜になると出てきて葉を食い荒します。

これら、イモムシのような幼虫の駆除には、見つけしだい取り除くことが
大切ですが、天然成分で作られたイモムシ用の殺虫剤もたいへん有効です。

また、植え付けから収穫までを、防虫ネットをトンネル状に設置して行うことで、予防することができます。

次に、枝豆に発生する主な病気には、いちょう病、白絹病、立枯れ病、べと病が挙げられます。

これらの病気は、土中のカビの一種の病原菌が引き起こしたもので、病気
になった株は、引き抜いて処分し、土自体もよくないことが考えられます
ので、可能な場合には、農薬などを使ってpH調節する必要があります。

予防として、植え付け前に、土を適した状態に調整したり、「マルチ」と
いう黒いポリフィルムで地面を覆い、太陽熱を利用して土を消毒する、
「太陽熱マルチ殺早処理」という方法が有効で、よく行われるようです。

マルチと防虫ネットを組み合わせるとより効果的だそうですよ。

小規模の家庭菜園で、プランター栽培の場合なら、防虫ネットは、莢の
部分だけを、排水口ネットなどのネット状のもので覆うなど、工夫する
といいですね。

枝豆栽培の失敗を招く!気をつけたい原因

枝豆を含め、マメ科の根には、根粒菌が付着していて、共生関係にあります。
この根粒菌は、枝豆の開花後にさらに増えていき、窒素成分を根から供給してくれます。

ですから、肥料を多くやりすぎると、生育初期には、茎や葉がどんどん
伸びて大きく長くなりすぎるので、莢ができなくなったり、膨らまなく
なったりするし、また、病害虫の被害が増してしまい、逆に悪影響になります。

とくに、元肥(初めに土に混ぜ込む肥料)は、肥沃な土なら、少なめにしておく方がよいでしょう。

枝豆栽培のコツをおさえた育て方をご紹介

枝豆の発芽には、25~30℃が適していて、15℃でも遅延、10℃以下は発芽
不良になり、種が腐ってしまうことがあります。

種から育てる場合には、種まきをいつにするのか、気温の変化の中で、
見極めが必要ですね。

ホームセンターなどでは、苗ポットが売られていますので、
苗から育てるのも手軽に始められて、初心者でも心強いですよね。

枝豆の生育適温は25~28℃で高温には強く、反対に低温や霜の害に弱いの
で、気をつけましょう。

気温が13℃以下になると、空莢が増えて、実ができません。

そして、生育初期から「アブラムシ対策」を行い、予防していきます。

(※ここで葉の説明です※種から出る葉は、子葉(ふた葉)→初生葉→
第一本葉→第2・・・第3本葉→の順に葉が増えていきます。)

・種を直まきした場合は、第2本葉が出たころ、一穴に1~2本になる
ように株を「間引き」します。

・そして、「土寄せ」という作業を、開花までの間に2回ほどやります。
・1回目は、第1本葉が出たころ、子葉が隠れる程度に株元に土をか
けます。
・2回目は第3本葉が出たころ、初生葉が隠れる程度に、土をかけま
しょう。
畝を作っている場合には、水はけを良くする効果もありますが、枝豆
の根張りを良くしてくれ、枝の転倒を防ぐ効果があります。

・第5~6本葉が出たころ、これ以上茎が長く成長してしまわないよう
に、茎の先端を切り「摘芯」します。こうすることで、株の転倒予防
になり、わき芽が伸びて側枝にも莢が着くため、収穫が増えます。

ここで、落花・落莢を防ぎ収穫を増やすためには、開花初期7~10日く
らいの間が、とくに重要!

この期間は、枝豆のストレスを取り除いてやることに集中しましょう。
水分・肥料を不足なく、温度は低すぎない(13℃以下で不受精で空莢に
なります。)、充分な日照が必要、という条件に気を付けます。

加えて、この頃から、「カメムシ対策」が欠かせません!

・開花時期からは、莢が着いて膨らむために、栄養分も欠かせません。
もし落蕾や落花が多く、実の肥大も悪く、莢色が薄いようなら、窒素
成分を補うため、「追肥」も行います。
生育状況を良く観察して、判断しましょう。

・枝豆は乾燥に弱く、とくに開花時期からは、土の水分量が不足する
と、莢ができなかったり、できても十分に膨らんでくれなくなるので、
「水やり(潅水)」がとても大事になります。

かといって、過湿にも弱く根が腐ってしまうので、水やりは、一度に
大量ではなく、回数を多く、土が乾燥しないように、注意して行いま
しょう!

・プランター栽培の場合は、身軽だという利点を生かして、プランター
ごと動かしたり囲いをするなどして「温度管理」をしてやりましょう。

まとめ

枝豆栽培を家庭菜園で行うときに、失敗しないコツを押さえた育て方を、
ご紹介しました。

温度、水分、肥料、日照、間引き、摘芯、土寄せ、追肥、害虫と病気、
について、発芽から、本葉が出て生育が進み、開花して結実、収穫までの
各段階ごとに、注目すべき大切なポイントがあります。

ときどき生育状況をチェックしながら、たくさんの収穫に恵まれることを
楽しみに、栽培してみてくださいね。

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