柿は主に和歌山県や奈良県で多く栽培され出荷されており、
寒冷な北海道などでは甘味な柿は育ちにくく、栽培されている柿は渋柿として、
ごく少量が出荷されているだけです。
その歴史は弥生時代以降から続くもので、桃や梅などと一緒に伝来したものとされていて、
果実を食べるために栽培されていたという記録も残っています。
柿にはタンニンが多く含まれており柿渋は防腐剤としても利用されていますが、
言い方を変えると渋抜きをしないと渋くて食べられてものではありません。
品種は1000種ほど存在していると言われ渋柿と甘柿に分けられますが、
甘柿は渋柿の突然変異でできたものだと考えられています。
栄養価はビタミンC・ビタミンA・カロテンが豊富に含まれていて、
他の果物に比べても栄養価が高いのが特徴です。
ことわざに「桃栗三年柿八年」という言葉がある通り、
柿は実を付けるまでに時間がかかります。
ではこの柿を自宅で栽培する際、どのような肥料を使えば上手に
育てられるのでしょうか。
ということで今回は、柿を甘く育てるために使う肥料についてご
紹介したいと思います。
では早速、柿の肥料について。
肥料には有機肥料と化成肥料という種類のものがあります。
・有機肥料とは、動物や植物から作られた肥料。
・化成肥料とは無機質なものから科学的に作られた肥料。
柿の甘さに重要なのは、ズバリ『有機肥料』です。
有機肥料は家庭からでる生ゴミや草木などを堆肥にして作ることもできますが、
自分で作るのはちょっと…という方は、もちろん有機肥料(堆肥)は
市販もされていますので、購入することもできますよ。
化成肥料は時間をかけて効果を発揮しますので、追肥の時に与えるといいと思います。
では次に、柿の肥料の種類についてご紹介していきます。
他の植物にも使える肥料ですが、特に果実などの甘みを求める方には
ピッタリの肥料です。
元は桃生産専用に使われていたものですが、柿の甘みを出すにも効果を発揮します。
こちらも有機肥料です。
菜種や大豆の油粕があり、字の通り種から油を搾った後に残ったものです。
油粕や骨粉などの有機肥料を与えると甘みが出ると言われています。
いずれも与えすぎは根を痛める原因となりますので、用量は守って使いましょう。
また、有機肥料と合わせて化成肥料を使うと、成長はしますが
甘みが落ちるとも言われていますので同時に使う際には注意が必要です。
〈肥料を与えるポイント〉
植え付け時に土と一緒に混ぜてから苗木を植えます。
初めの栄養は重要になりますので、効果が出やすい有機肥料を
与えることをおすすめします。
追肥は比較的効果がゆっくりとでる化成肥料でもいいと思いますが、
与えすぎると花芽が付きにくくなるなどの影響が出る可能性もありますので
注意が必要です。
果実を付けた木は、とても力を使っていますので、回復させるために
収穫後も肥料が必要です。
継続的に果実を付けさせるためには礼肥も忘れないように与えましょう。
この3つが肥料を与えるポイント(タイミング)ですので、
成長を見ながら与えることも重要になります。
また、根っこに直接肥料が触れてしまうと肥料やけの原因になりますので
根に当たらないように注意しましょう。
いかがでしたでしょうか。
『桃栗三年柿八年』と言われるほど、柿は結実するまでに時間がかかりますが、
比較的栽培がしやすい果樹とも言えます。
肥料を与えるポイントを抑えて上手に栽培しましょう。
肥料も有機肥料や化成肥料など色々な種類のものがありますので、
自分に合ったものを探してみるのもいいと思います。