高齢者が夜トイレ頻回になり、病気を心配される方も多いと思います。
実際、泌尿器系の病気や認知症の進行によるもの、そして、
心理的なもの等様々な原因が考えられます。
この高齢者の頻尿について
・高齢者がトイレを多く利用するのはなぜ?頻繁に尿意をもよおす理由
・高齢者がトイレのため夜起きる回数を減らす!頻尿を防ぐ対策は?
という項目に分けて説明させて頂きます。
高齢者のトイレの回数は?眠れないほど頻繁なら病院で相談?
トイレの回数が多いとは感じていても、具体的にどれくらいの回数を
超えると多いのか?
病院に行ったらなんとかなるのか?
という疑問を持たれる方もいらっしゃると思います。
一般的な意見と経験上の話しを兼ねてご説明させて頂きます。
トイレ頻回は何回以上?
一般的には、一日8回以上、夜だと2回以上行くと頻尿と言われます。
ただ、実際認知症高齢者の介護経験から伝えさせて頂くと、
泌尿器科等病院に行ってない方で一日20回を超える方もいます。
日中は、そんなにトイレいかない方でも夜間(19時~6時)
で2回以上はほとんどで、平均3、4回は行くと思います。
重要なのは、病気かどうか、あと本人が気にしているかどうかです。
そして、介助が必要な方であれば介助者の負担との兼ね合いになります。
夜寝れない程トイレに行くなら病院で相談?
今までトイレが少なかったりして、心理的要素が考えられない中、
トイレが頻回なら、まず膀胱炎を疑うのがよいかなと思います。
膀胱炎は女性に多く、ざっくり、膀胱に細菌が入ってしまい
炎症を起こすため、不快感からトイレ頻回になります。
この場合は病院受診で、基本的な話しになりますが、トイレ後陰部を拭く際に
後ろから前に拭くと、細菌が入りやすいので、前から後ろに拭くようにすると
予防になります。
ただ、それ以外に単純に、日中の活動量が少ない、日中お日様の光に
当たっていない等活動不足や、「もらしたらどうしよう」という
心理的な部分や排泄感覚がわからなくなってきている認知症の初期段階でも
見られる事もあります。
高齢者がトイレを多く利用するのはなぜ?頻繁に尿意をもよおす理由
高齢者がトイレの回数が多くなるのは、大きく分けて、病気・心理的・活動不足
にわけられますので簡単に紹介させて頂きます。
病気
病院で相談するにしても、トイレの状況を伝える事が大事になります。
トイレに行った時にきちんと排尿があるのか、ほとんどないかという視点も
必要です。
よくあるのは、糖尿病で尿量が多い場合と、排尿がなくても
トイレへ行く時には膀胱炎の可能性もありますので、
一度相談すると良いかもしれないですね。
心理的
排尿がなくても、トイレが頻回になることがあります。他にやる事がなかったり、
失禁の心配されたり、排尿感覚がわからなくなってきたりする場合等あります。
活動不足
昼夜逆転し、昼間ずっと寝ていると眠れなくトイレ頻回になる事があります。
ちなみに、脳科学者の苫米地英人氏によると、日の光を浴びて15時間後に眠気
が来るとおっしゃってます。
眠くなることで、夜間のトイレ回数が減ることもあります。
高齢者がトイレのため夜起きる回数を減らす!頻尿を防ぐ対策は?
トイレの回数を減らす際に、病気ない場合を前提に減らす方法を
いくつか紹介させて頂きます。
足浴
足が冷たくて眠れずトイレが頻回になる事があります。入浴となると、
準備や掃除に時間がかかりますが、足浴で15分程温めてから、
休むと眠れて、トイレの回数が減る事があります。
心理的面も考慮して、本人がトイレの回数多い事に心配しているようなら
「足浴するとゆっくり眠れてトイレの回数減ると病院の先生が言ってたよ」
等声かける事で、更に効果が増える事があります。
膀胱にオシッコをためる訓練
膀胱にオシッコをためる訓練という事で、いくつか本も出ています。
単純に、日中から、肛門や尿道に力を入れて抜いての繰り返しという事でも
効果が出る方もいます。
気を紛らわす
高齢になると、若いころに出来た趣味が体が動かなくなり出来なくなり、
暇を持て余す事もあり、日中活動量も減り、夜間頻尿になる事もあります。
日中、本人が楽しめる物があれば、それを提供し、なければいくつか一緒に
楽しみながらやると、意外にトイレが減る事もあります。
「これは、たぶん本人が好きじゃないだろうな」と思う事でも、
提供してみると案外熱中したり、習慣になると、
気づいたらトイレの回数が減る事もあります。
パズルや文字並べ、時代劇やドリフなど昔本人が好きだったDVD等
まず提供していくと、本人の趣味がより具体的に把握でき、
トイレの回数が減るヒントが出てきます。
外出する時はトイレの訴えがなくなるという方もいますので、
試すとどうでしょうか?
まとめ
トイレ頻回の原因は様々ある事を説明し、一部ですが
対策の紹介をさせて頂きました。
介護する中で、どうしてもやれる事はやってあげたいという気持ちが増え
ストレスをためすぎてしまう介護者もいます。
排泄介助はもちろん大事ですが、一番大事なのは、介護される高齢者は、
介護している人が幸せに思っているかという事で、表情や態度をよく見て
います。
介護する方が自然に笑顔で介護できなくなったなら、トイレだけでなく、
ポータブルやリハビリパンツ・オムツを検討し互いに幸せに今を共に生きる
支援を一緒に考えていくと良いと思います。
あなたも私もいずれ年をとります、時には一緒にオムツして寝るのも
いいのかもしれませんね。
介護トイレ関連記事
・介護用おむつなどの収納は用品を上手に利用し使いやすく動きやすく!
・介護トイレポータブルの臭い対策と選び方
・高齢者のトイレ回数が多いのは?夜の頻尿による不眠を防ぐ生活習慣
・介護用パンツの交換やおむつやパッドとの違いなど使用時の注意や選び方
・介護用リハパンのはかせ方は?パッドの当て方次第で尿漏れを予防!