高齢者向けのレクリエーションでは、様々なアイテムを活用することができます。
風船もその一つです。
風船は100均でも購入することができるため、予算的にもレクリエーションに取り入れやすいアイテムです。
しかし、実際にレクリエーションに風船を取り入れようとしたとき、使い方に悩んでしまう人も多いのではないでしょうか?
今回は、風船を使った高齢者におすすめのレクリエーションをご紹介します。
レクリエーションを行う場合の注意点やねらいについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
高齢者向けのレクリエーションには、風船バレーがおすすめです。
ルールはとても簡単で、風船を床に落とすことなくトスを続けるだけ。
トスの高さを低めにすれば、椅子に座った状態や車椅子の高齢者も参加できます。
個人戦として行うだけでなく、チーム戦としても活用することができますよ。
チーム戦の場合は、椅子を円になるように並べ、椅子に座った状態でどれだけトスが続くかを数えましょう。
円の大きさにもよりますが、5~6人のチームにすると風船がそれぞれに回りやすくなりますよ。
風船バレーのメリットは、通常のボールに比べて滞空時間が長いことです。
通常のボールだと滞空時間が短いため、バレーのラリーを続けることが難しくなります。
高齢者には身体機能の低下もみられるため、とっさの判断が遅れることがあります。
ラリーを続けるのに必死になるあまり、転倒して怪我をしてしまう危険性も。
また、ボールは突き指などの怪我を引き起こす可能もあります。
そのことを踏まえて考えると、風船は高齢者のレクリエーションにおすすめのアイテムと言えますね。
高齢者に向けたレクリエーションは、様々な効果を期待することができます。
風船などを使ったゲームレクリエーションは、体を動かすことでストレスの発散・身体機能の低下予防などをもたらします。
近年では、体を動かすことは認知症を予防する効果もあると言われていますよ。
風船を使うことにより、突き指などの怪我のリスクを下げることも可能です。
しかし、レクリエーションを行う場合は注意すべきこともあります。
一つは、レクリエーションの内容が参加する高齢者の身体機能が見合ったものかどうかです。
立位保持が困難な高齢者や車椅子を利用している人に対しては、他の高齢者とは違った支援、介助が必要になります。
高齢者施設で行われるレクリエーションは、可能な限りフロアすべての高齢者に参加していただくのが望ましいです。
そのため、この企画内容は全高齢者が参加できるものなのか、介助が必要な場合はどの程度の介助が必要なのかを考えましょう。
高齢者は一人ひとりできること・できないことが異なります。
この人は手を添えるだけ、この人はスタッフが一緒に行うなど、一人ひとりにあった介助・支援を行いましょう。
もう一つは、怪我の予防です。
これは、身体機能に見合ったレクリエーション内容であることが前提になります。
難易度の高いゲームを提供してしまうと、無理に体を動かすことで怪我をする可能も。
レクリエーションは、高齢者の安心・安全を第一に考えなければなりません。
怪我をすることにより、身体機能や認知機能の低下につながることもあります。
また、怪我をした恐怖感から、レクリエーションの参加に戸惑ってしまうことも。
施設内での怪我は高齢者・家族との信頼関係にも影響するため、レクリエーションは安心・安全を第一に考えましょう。
高齢者向けのレクリエーションで風船を使用する場合、どんな効果が期待できるのでしょうか?
レクリエーションの目的には、高齢者個人の身体機能・認知機能の維持やストレス発散などが期待できます。
また、他の高齢者とのコミュニケーションを図ることも、レクリエーションの効果の一つです。
先ほどご紹介した風船バレーで考えてみましょう。
チーム戦で風船バレーを行う場合、ラリーを長く続けるためには他の高齢者との声掛けが重要になります。
施設での生活は閉鎖的になってしまいがちで、決まった人としか話さないという高齢者も多いでしょう。
中には居室にこもってしまい、他の高齢者やスタッフと関わりを持とうとしない人も。
風船バレーのようなゲームレクリエーションは、自然と声を掛けあうことでコミュニケーションを図ることができます。
それにより、施設での日常生活での会話にもつながるのです。
子供向けのアイテムと思われがちの風船。
しかし、滞空時間や風船の柔らかさなどの観点から、高齢者向けのレクリエーションにおすすめのアイテムと言えます。
チーム対抗のゲームレクリエーションにすれば、高齢者同士のコミュニケーションにも活用できますよ。
100均で購入可能なので、気軽にレクリエーションに取り入れてみてくださいね。